「鵬程万里」高知市立高知商業高校校歌

レバノン杉の縁でこの高校を訪ねたメールグループ・サイバーサロンの森さんは、その校歌を「気宇壮大」と評し、私にスライドの作成を依頼されました。

校歌の作詞した先生が託したのは、果てしない未来へ向かう生徒たちへの「励まし」と「大志への願い」。若者の背中を押すその力強いメッセージに共感し、Google Geminiと相談を重ねながら、その想いにふさわしいと思われる画像を制作しました。


鵬程万里

作詞 : 竹村 正虎
作曲 : 平井 惣太郎
1908(明治41)年

一、鵬(*)程(ほうてい)万里果てもなき
  太平洋の岸の辺に
  建依別(たてよりわけ*)のますら男は
  海の愛児と生まれたり
二、天にそびゆる喬木を
  レバノン山の杜(もり)に伐(き)り
  船を造りて乗り出でし
  フェニキア人(*)のそれのごと

三、椰子の木茂れる所より
  極光閃(ひらめ)くあたりまで
  荒き波路をわけていく
  イギリス人のそれのごと

四、海の愛児よ 我が友よ
  奮い立つべき秋(とき)は来ぬ
  いざヘルメス(*)の神まつれ
  いざ健やかに出でゆかむ

* 注釈 :
: 中国の古典『荘子』に登場する想像上の巨大な鳥の名称で、鯤(こん)という大魚が化したものとされ、その翼は三千里、一度に九万里も飛ぶとされる。転じて、はるかに遠い道のりや前途が遠大であることのたとえ(鵬程万里 - ほうていばんり)としても用いられ、おおとり、大鵬(たいほう)とも呼ばれる。

建依別 :古事記に出てくるイザナギ・イザナミが産んだ四国(伊予之二名島)には四つの面(国)があり、伊予国を愛比売(えひめ)、讃岐国を飯依比古(いいよりひこ)、阿波国を大宜都比売(おおげつひめ)、そして土佐国を建依別(たてよりわけ)と呼ぶ。

フェニキア人 : フェニキア人は東地中海岸で主に紀元前12世紀頃から紀元前8世紀頃が最盛期で海上貿易に活躍した。アルファベットのもととなったフェニキア文字をつくった。地中海世界でカルタゴなどの多くの植民市を建設した。
レバノン杉は丈夫で腐りにくく、サイズも大きいという特徴から船材としても重要であった。良質の木材であり、古代エジプトやメソポタミアのころから建材や船材に利用されていた。その木材は、アッシリア、ペルシャ、バビロンなどの寺院や宮殿の建設にも使われた。レバノンに住んでいた海洋民族のフェニキア人はレバノン杉を重要な交易品とし、この木を伐ってガレー船建造や家具の製作、木材・樹脂輸出を行い、全地中海へと進出したと考えられている。

ヘルメス : ギリシャ神話に登場する伝令神・商業の神で、ゼウスとマイアの間に生まれた青年神。翼のついた帽子(ペタソス)とサンダル(タリア)、2匹の蛇が絡んだ杖(ケーリュケイオン/カドゥケウス)を持ち、神々の伝令役として神々の世界と人間界を行き来し、商業・盗賊・旅人・雄弁・発明・策略などの守護神。

赤川均(S41E)