WHOを中心に幸福寿命を考える(寄稿)
壮年会巻頭言を意識して
はじめに
歳の重ねると如何しても健康問題に遭遇する。今までは何の努力をしなくても健康でいられるのが当然と思っていたのが、あるときから身体の方々が痛み、慌てて健康維持に苦心することになる。
歯の痛み、耳が遠く鳴った、目が見えにくくなった。これらは都度対処して事なきを得てきたが、脳梗塞や大きな怪我に遭遇し、自分一人で生活することが出来なくなると慌ててしまう。
自身85歳までは幸い大きな病に罹らず、このまま健康でいられるのかな、と思いあがった心境でいたが、86歳で脳梗塞になり入院しリハビリでどうにか回復できた。
87歳で転倒、大腿骨を骨折し手術、二週間入院後自宅でリハビリ、幸い一か月後には歩ける様になった。
幸い、12年前に自彊術という体操を続けてきた結果、骨折からの回復は整体師が驚く程順調に回復して、手術後1ケ月で礼拝に出席することができた。改めて日頃の健康管理の重要性を認識した。
「幸福寿命と運動」
12年前から自彊術体操を行っている。この体操は全身を動かすため20分ほどかかるが、毎日続けるとすこぶる体調が良くなる。
「自彊の友2025年6月号」に本部理事である関谷毅先生(東京大学未来ビジョン研究センターライフスタイルデザイン研究ユニット客員教授)の記事があった。「幸福寿命と運動」というテーマである。
健康寿命についてはよく話題になり、知っているつもりであるが幸福寿命はよく知らないので少し調べてみた結果、自分が目指していたのは健康寿命の先にある幸福寿命であったことに気がついた。
健康寿命とは、「自立できていること」だが、一歩進んで幸福寿命となると、「積極的に人生に関わる」ことです。
幸福寿命は「生き方の質」の指標
平均寿命が長くても、孤独やストレスに満ちた生活では幸福寿命は短くなる。一方で、身体に不自由があっても、心が満たされ、周囲と良好な関係を築いていれば、幸福寿命は長くなる。
WHOの取り組み
世界保健機関(WHO)は幸福寿命(Healthy Life Expectancy)の推進にも積極的に取り組んでいる。
幸福寿命(Healthy Life Expectancy, HALE)は、単なる平均寿命ではなく「健康で自立した生活を送れる年数」を示す指標である。
WHOは、単に病気を減らすだけでなく、「ウェルビーイング(well-being)=心身ともに満たされた状態」の向上を重視している。
- そのため、精神的健康、社会的支援、生活の質なども幸福寿命の構成要素として扱われている。
では何をすれば良いのだろうか
1. 健康的な生活習慣を整える
- 栄養バランスの良い食事(特に野菜や発酵食品)
- 毎日20分程度の軽い運動(ウォーキングや体操)
- 質の良い睡眠(寝る前のスマホ控え、リラックス環境)
2. 社会とのつながりを大切にする
- 家族や友人との会話や食事を楽しむ
- 地域のイベントやボランティアに参加する
- オンラインでも良いので、誰かと関わる機会を持つ
3. 前向きな心を育てる
- 感謝の気持ちを持つ(例:「今日のよかったこと」を日記に書く)
- 新しい趣味や学びに挑戦する
- 困難の中にも意味や成長を見出す「ポジティブ思考」
4. 自分らしい生き方を意識する
- 他人と比較せず、過去の自分や理想の自分との対話を大切にする
- 自分の価値観や目標に沿った選択をする
みことばから
「愛する者よ。あなたが、たましいに幸いを得ているようにすべての点でも幸いを得、また健康であるように祈ります」ヨハネの手紙 第三 1:2
「誰も自分の体を憎んだりはせず,養って大切にします」エフェソス 5:29
聖書は、健康な身体を保つことを通して神の働きに備えること、また病の中でも神に信頼することの大切さを教えています。みことばを伝える者が健やかであることは、神の栄光を表す手段の一つとも言えます。
記事 : 武藤 功 (S31E)
筆者紹介 : 令和7年度東京秋工会総会に初参加された武藤功氏から原稿を頂きました。
「この原稿は住んでいる住宅団地の老人会長から頼まれて講演する予定のものです。特に男性は社交性がなく、家に閉じこもりがちなので、こんなテーマにしました。」
武藤氏は定年後資格をとって85歳まで国際規格ISOの審査員をしていたとのことです。

紹介 : 赤川均(S41E)


