懐かしい風景の写真

秋田県関連のSNSグループに参加している。今年2月28日に秋田在住のカメラマンが投稿した写真。秋田県を南北に走る奥羽本線峰吉川駅を秋田新幹線こまちが白雪を飛ばして通りかかったシーン。このカメラマンは北秋に住んでいるが、新幹線が大きくカーブしているこの駅までやってきて写真を撮っている。シャッターチャンスや構図は上級者の腕前とお見受けした。

秋田新幹線は在来線の奥羽本線を拡張した同じ路線を通っている。

実は、この駅は私が秋田市の高校まで三年間通った駅だった。当時は線路を跨ぐ跨線橋はなく踏切のようにホームから線路まで下りて反対側のホームに上がって乗車していた。一度ギリギリに駅に着いた時すでに秋田行きの汽車はホームに入っていて、線路から直に汽車に乗ったことがあった。駅員に注意されたが、駅員も本気でないことは分っていた。

駅前に三階建ての白い建物が見える。この建物は私の父のいとこの大工が建てたもので、父から、木造の三階建ては建築基準法に違反しており問題になったようなことを聴いた記憶があり、60年以上過ぎてもいまだに残っている。

高校時代は協和村淀川から、峠越えの8キロの砂利道を自転車で通っていた。いま思えば、よく通ったと思うが当時は一番列車に乗るため高校生や魚の行商人たちが自転車で列をなして峰吉川駅まで通ったのが普通の出来事のように感じていた。

一番列車は峰吉川駅朝5時55分発だった。秋田工業高校に通ういつもの仲間が5人いた。そしていつも会う女子高校生がいた。当時の汽車通学を懐かしく思い出させてくれた一枚だった。

赤川均(S41E)

奥羽本線峰吉川駅を通る秋田新幹線こまち東京行き (撮影者 田嶋 博人氏)